睡眠の質を向上させるための工夫やルーティンは多くありますが、その一方で、意識せずに行っている日常の行動が、実は睡眠に悪影響を与えていることもあります。今回は、一般的によく知られている悪習慣に加え、あまり知られていない意外な行動についてもご紹介します。これらを改善することで、睡眠の質をより良くするヒントになるかもしれません。
1. スヌーズボタンを使う
朝、目覚ましが鳴ったときにもう少し寝たいと思って、ついスヌーズボタンを押してしまう人は多いでしょう。しかし、この習慣は実は睡眠の質を悪化させる原因になります。スヌーズボタンを押して得られる短い眠りは浅く、体内時計を混乱させてしまう可能性が高いです。浅い眠りの断続が、目覚めた後の倦怠感や疲労感を引き起こすため、スヌーズを使わずに一度で起きることが理想です。
出来れば枕の近くに目覚ましを少し離れたところに置くと、一度立ち上がることになりますので二度寝防止にもつながります。別の部屋に目覚ましを置いておくことができればさらに効果的です。
2. 寝る直前に激しい運動をする
運動は睡眠の質を向上させるとされていますが、寝る直前の激しい運動は逆効果です。運動後は体温が上昇し、心拍数も増えるため、体が興奮状態になり、すぐに眠ることが難しくなります。あまり知られていないポイントとして、運動は少なくとも寝る2〜3時間前には終わらせるべきです。運動後に体温が自然に下がることで、眠りやすい状態になります。
寝る前に運動するときは軽い体操やストレッチによってリラックスにつながる内容にすることで寝つきが良くなると思います。
3. 睡眠不足を補おうとして昼寝を長く取る
睡眠不足を解消しようと、昼寝をすること自体は悪くありませんが、長すぎる昼寝は夜の睡眠を妨げる原因になります。昼寝は15〜30分程度に抑えることが理想的です。1時間以上の昼寝は深い睡眠に入ることがあり、夜の就寝時間に影響を及ぼします。また、昼寝をする時間帯も重要で、午後3時以降の昼寝は体内時計を乱すことがあるため、避けた方が良いでしょう。
意外だと思われる昼寝の方法として、コーヒーを飲んで昼寝をすることです。実はカフェインが効いてくる時間は飲んでから20分ぐらいたってからなので、飲んですぐに昼寝をすることでカフェインによって目覚めればちょうどいい時間に起きることができます。
4. 睡眠環境が整っていない
寝室の環境も、睡眠の質に大きな影響を与えますが、意外と見落とされがちなのが室温や湿度の管理です。例えば、寝室が暑すぎると体温調整が難しくなり、睡眠が浅くなることがあります。また、湿度が低すぎると、乾燥した空気で喉が渇きやすく、逆に湿度が高すぎると、空気がこもり不快に感じやすくなります。理想的な室温は18〜22度、湿度は40~60%が推奨されています。
夏の時期だと理想的な室温は低すぎると思いがちですが、寝つきの良くなる季節が春と秋で、その夜の気温が18~22度になると考えると、僕はこれを知った時には納得しました。
5. 寝る前に大量の水分を摂る
十分な水分補給は大切ですが、寝る直前に大量の水を飲むと、夜中にトイレに行きたくなり、睡眠が中断される原因となります。これにより、深い睡眠を妨げ、疲れが取れにくくなります。水分補給は寝る1〜2時間前までに済ませることが重要で、特に利尿作用がある飲み物(カフェインを含むお茶やコーヒーなど)は遅くても寝る4時間以内には摂取することは控えたほうがいいです。
6. 寝る前のストレスや考え事
仕事や家庭の悩み、次の日の予定を考えすぎると、眠りにつくのが難しくなります。あまり知られていない方法として、寝る前にやる「脳のデトックス」が役立ちます。これは、翌日のタスクや心配事を紙に書き出す方法です。頭の中にある考えを一旦外に出すことで、気持ちを整理し、安心して眠りにつくことができます。また、寝る前にリラックスできる活動(ストレッチや深呼吸、瞑想など)を取り入れることで、心を落ち着かせることができます。
夜は脳が疲れていることが多いので考え事や調べ物をしても、良い決断につながることが難しいです。心配事やタスクはメモとして残したら、しっかり休んでリフレッシュした時に取り組むことで良い判断を下すことができます。
7. 寝る直前の電子機器使用
これはよく知られたポイントですが、スマートフォンやパソコンの使用は睡眠の質を下げる大きな原因です。特に、ブルーライトはメラトニンの分泌を抑え、体に「今はまだ寝る時間ではない」という信号を送ります。しかし、あまり知られていないのは、寝る前のソーシャルメディアやニュースのチェックも、精神的な刺激となり、脳を活性化させてしまうことです。できるだけ、寝る1〜2時間前にはデジタルデバイスの使用を控え、リラックスした状態を作ることが大切です。
寝る前でもスマートフォンとかを見てしまいがちになりますが、やはり寝る前の時間になったら簡単には触れないところ置いておく習慣を身につけることが大切です。
8. 朝、日光を浴びない
寝起きに日光を浴びることは、体内時計をリセットし、1日のリズムを整えるのに非常に重要です。しかし、意外に知られていないのが、朝の太陽光を浴びないことで体内時計が乱れやすくなることです。特に、冬場や室内で過ごすことが多いと、自然光を浴びる機会が少なくなり、体が「朝だ」と認識しにくくなります。朝起きたらカーテンを開け、最低でも15分程度日光を浴びるようにすることで、体がリズムを取り戻し、夜もスムーズに眠りにつけるようになります。
睡眠の質を悪化させないために見直したい習慣
僕たちが普段何気なく行っている行動が、実は睡眠の質を低下させる原因となっていることもあります。スヌーズボタンの使用や寝る前のスマホの使用、長すぎる昼寝など、これらの悪習慣を改善することで、睡眠の質を大幅に向上させることができます。特に、寝る前のリラックスした時間を作ることや、日中の光の浴び方を工夫するだけでも効果が期待できます。質の良い睡眠を確保し、心身の健康を保つためにも、ぜひ自分の生活習慣を見直してみましょう。
皆さんの考えや質問もぜひお聞かせください。一緒に楽しく健康的な生活を続けていきましょう!
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