前回の記事では、
- インターバル走
- 閾値走(テンポ走)
といった「スピードと心肺を高めるポイント練習」を紹介しました。
今回紹介するのはポイント練習の中でもレース本番で安定して走る力になります。
- レペティション走
- ビルドアップ走
- ペース走
これらは「速さ」だけでなくフォーム・後半の粘り・ペース感覚を養うために欠かせません。
🔥 レペティション走(Repetition)
■ レペティション走とは?
短い距離を高いスピードで走り、間に十分な回復を入れる練習です。
インターバル走との違いは1本ごとの質を最優先することになります。
■ 効果・目的
- 最大スピードの向上
- ランニングフォームの改善
- 脚筋力・神経系の強化
- スピードに余裕を作る
■ やり方の例
- 200m × 6〜10本
- 400m × 4〜6本
ポイント
- 1本1本を「きれいなフォーム」で走る
- つなぎは歩き or 完全ジョグ
- 息が整ってから次のスピード走に入る
■ 注意点
- 疲労が強い日は行わない
- 本数を欲張らない
- 無理なスピード設定はケガの原因
📈 ビルドアップ走(Build-up Run)
■ ビルドアップ走とは?
走るにつれて徐々にペースを上げていく練習です。
マラソン後半に強くなるための定番メニューになります。
■ 効果・目的
- ペースコントロール能力向上
- 後半の失速防止
- 心肺と脚の連動強化
- レース展開への対応力UP
■ やり方の例
- 10km走
- 前半:Eペース
- 中盤:マラソンペース
- 後半:やや速め
■ コツ
- 最初を抑えるのが最大のポイント
- 「余裕 → きつい」ではなく
「余裕 → 余裕 → きつい」
■ 注意点
- 最初から速いペースにならない
- 気温が高い日は距離を短縮する
- ペースより「感覚」を重視
⏱ ペース走(Pace Run)
■ ペース走とは?
一定のペースを維持して走り続ける練習です。
マラソン本番の再現度が最も高い練習のひとつになります。
■ 効果・目的
- 本番のレースペースを感じること
- 心拍・呼吸・脚の感覚を一致させる
- 本番での不安を減らす効果もあり
■ やり方の例
- 8〜15km
- フルマラソン目標ペース ±5秒/km
■ 注意点
- ペースがズレても無理に修正しない
- 余裕があっても上げすぎない
- 時計に頼りすぎず体感も大切
🔄 インターバル・閾値走との使い分け
| 練習 | 主な目的 |
|---|---|
| インターバル走 | 心肺・スピード持久力 |
| 閾値走 | 巡航スピード向上 |
| レペティション走 | フォーム・最大スピード |
| ビルドアップ走 | 後半の粘り |
| ペース走 | 本番再現・安定感 |
❓ Q&A
Q1. 週に何回入れるのが理想?
→ 週1回で十分です。
慣れてきたら「スピード系+安定系」で週2回にしてみてください。
Q2. 初心者はどれから?
→ ペース走 → ビルドアップ走の順がおすすめになります。
Q3. レペティションは必要?
→ スピード不足やフォーム改善を感じた時に効果的です。
Q4. 疲れている日は?
→ 無理しないでEペースジョグに変更してください。
📝 まとめ
- レペティション走 → 速さとフォームを磨く
- ビルドアップ走 → 後半に強くなる
- ペース走 → 本番を安定させる
これらのポイント練習を前回紹介したインターバル走・閾値走と組み合わせることで、マラソン練習は一気に「質の高い内容」になります。
是非ともポイント練習を取り入れてマラソンのレベルアップに挑戦してみてください。

コメント